▼ 現在地:ガイドラインを読む > 本記事
執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
輸血反応の予防と、輸血中のモニタリングについてまとめたコンセンサスステートメントです。
再輸血ではクロスマッチが必要
再輸血では、犬は前回の輸血から4日を超えた場合、猫では2日を超えた場合にクロスマッチが必要になります。
初回輸血によって新たな同種抗体ができる可能性があり、その後に不適合な血液を輸血すると、輸血した赤血球が溶血・排除される可能性があります。
最初の15分はゆっくり輸血する
明確なエビデンスはないようですが、患者の状態が許せば最初の15分はゆっくり血液を投与し、問題がなければその後速度を上げます。
人医療のガイドラインでは、全体として4時間以内に輸血を終了する方法が示されています。ただし、この4時間という数字は獣医で直接検証されたものではありません。
蠕動式・ロータリー式ポンプは避ける
犬の赤血球輸血では、蠕動式・ロータリー式ポンプを避けることが勧められています。
機械的な負荷によって、とくに保存赤血球の溶血が増える可能性があるためです。重力滴下や、評価済みのポンプを使用する方がよいとされています。
輸血中はモニタリングする
このガイドラインには、輸血モニタリング用紙が掲載されています。
輸血前から、開始5分、15分、30分、60分、その後も経時的に、体温、呼吸数、脈拍、粘膜色、血圧などを確認します。麻酔モニターを使用するといいですね。
一般臨床ですべてをそのまま行うのは大変ですが、少なくとも輸血前の状態を確認し、開始直後、とくに最初の15分をよく観察することは重要です。
モニタリング用紙を使うことで、輸血反応を早期に発見しやすくなります。
▼ ガイドラインを読む に戻る
