犬・猫の鼻血の原因と家庭での対処

▼ 現在地:症状から探す > 本記事

犬や猫の鼻血は、人よりも病気の可能性が高く、繰り返す鼻血、片側だけ続く鼻血、両側から出る鼻血、元気消失を伴う鼻血では早めの受診が必要です。

鼻血はどこから出るのか

鼻の中には細い血管が多く集まっています。くしゃみ、外傷、炎症、異物などで粘膜が傷つくと出血します。鼻腔内腫瘍では、腫瘍が鼻の中で大きくなり、鼻甲介や骨を壊しながら進行します。腫瘍の中にはもろい血管が増えるため、くしゃみや興奮をきっかけに出血することがあります。

片側性と両側性で考え方が変わる

片側だけの鼻血では、鼻腔内異物、片側の歯周病、鼻腔内腫瘍、局所の外傷などを考えます。草の種や植物片が鼻に入ると、急なくしゃみや鼻を気にする様子、片側の鼻汁が見られることがあります。上顎の歯周病が進むと、歯の根元の炎症が鼻の中へ波及し、血や膿の混じった鼻汁が出ることもあります。

両側からの鼻血では、局所病変が進行している場合もありますが、全身性の問題も考えます。血小板減少、凝固異常、殺鼠剤中毒、高血圧、重い感染症などです。この場合、鼻だけではなく、歯ぐき、皮膚、尿、便などにも出血のサインが出ることがあります。

猫の鼻血は特に注意

猫で鼻血を見る機会は多くありません。そのため、猫の鼻血は軽く見ない方がよい症状です。猫風邪などの感染症、鼻腔内腫瘍、リンパ腫、高血圧、血液の異常などが背景にあることがあります。

家庭でできる応急処置

まず大切なのは、落ち着かせることです。興奮すると血圧が上がり、出血が増えやすくなります。走らせたり、無理に押さえつけたりせず、静かな場所で安静にします。

鼻の表面や鼻すじを、タオルで包んだ保冷剤などで軽く冷やすと、血管が収縮して一時的に出血が減ることがあります。

やってはいけないのは、ティッシュや綿棒を鼻の穴に押し込むことです。鼻の粘膜をさらに傷つけたり、くしゃみを誘発して出血が悪化したり、異物として吸い込んでしまう危険があります。

検査では何を調べるのか

身体検査で、出血の量、片側か両側か、口の中、歯ぐき、皮膚の出血、呼吸状態を確認します。そのうえで、血液検査、血小板数、凝固検査、血圧測定などを行い、全身性の出血傾向がないかを調べます。

局所の病気が疑われる場合には、レントゲン、CT検査、鼻腔内視鏡、細胞診や病理検査を検討します。鼻の奥は外から見えないため、慢性的な鼻血や片側性の鼻汁では、CT検査が診断に重要になることがあります。鼻腔内腫瘍、異物、歯周病による口鼻瘻、慢性鼻炎などを区別するためです。

治療は原因によって変わる

外傷や軽い炎症であれば、安静や内服薬で改善することがあります。細菌感染や歯周病が関係している場合には、抗生物質だけでなく、歯科処置や抜歯が必要になることがあります。異物が原因であれば、麻酔下での摘出が必要です。

血小板減少や凝固異常では、止血剤だけでは不十分で、原因に応じた治療が必要になります。高血圧が原因であれば、血圧を下げる治療を行います。鼻腔内腫瘍では、手術、放射線治療、抗がん剤、緩和ケアなどを組み合わせて考えます。

まとめ

犬や猫の鼻血は、単なる鼻の傷とは限りません。片側だけなら鼻腔内異物、歯周病、鼻腔内腫瘍などを、両側なら血液凝固異常や高血圧など全身性の問題も考えます。

止まらない、繰り返す、元気がない、呼吸が苦しい、出血傾向がある場合には、早めの受診が大切です。

▼ 関連項目
犬と猫の鼻腔腫瘍:ステージ別・治療の選び方
リンパ腫:鼻腔タイプ

🐾 症状から探す予防まとめフィラリア
 日常のケアお薬麻酔・手術救急夜間

友だち追加 友だち追加 Instagram Instagram はじめての方へ はじめての方へ
上部へスクロール