犬と猫の健康診断|何歳から?検査内容と受ける頻度

犬や猫は、体調が悪くても症状を隠すことがあります。食欲があり、散歩にも行けているからといって、体の中に異常がないとは限りません。

腎臓病、心臓病、糖尿病、肝臓病、ホルモンの病気、腫瘍などは、初期には目立った症状が出ないことがあります。症状が現れてから検査をすると、すでに病気が進行していることもあります。

健康診断の目的は、病気を早期に発見することだけではありません。元気なときの体重や血液検査、尿検査、画像検査の結果を記録し、その犬や猫にとっての基準が作れます。検査結果が基準値の範囲内でも、前年より変化していれば、病気の初期段階を疑うきっかけになります。

元気でも異常が見つかることがあります

Team HOPEの2025年の調査では、定期的に健康診断を受けている割合は犬で55%、猫で40%でした。また、健康診断を受けて病気や異常が見つかった経験がある飼い主は、全体の約27%でした。

特に7歳以上では、犬の44%、猫の47%で病気や異常が見つかったと報告されています。中高齢の犬猫では、元気そうに見えても、約半数に何らかの異常が見つかる可能性があります。

一方、7歳未満でも約2割で異常が見つかったという調査があります。若い犬猫であっても、先天的な病気、寄生虫、尿石、肝臓や腎臓の異常などが見つかることがあります。

ただし、検査値が基準値から外れていても、すぐに病気と決まるわけではありません。食事、運動、緊張、軽い脱水などによって、一時的に数値が変化することもあります。必要に応じて再検査を行い、治療が必要な異常かどうかを判断します。

健康診断は何歳から受ける?

若い犬猫でも、年に1回程度の健康診断をおすすめします。一般的には、1歳から6歳頃までは年1回、7歳を過ぎた頃からは年2回がひとつの目安です。10歳を超えた犬猫や持病がある場合は、状態に応じてさらに短い間隔で検査することがあります。

犬猫は人より速く年齢を重ねます。犬猫にとっての1年は、人の数年に相当します。そのため、年1回の健康診断でも、人に置き換えると数年に1回しか検査を受けていないことになります。特に中高齢期では、半年の間に病気が進行することもあります。

健康診断で行う検査

まず問診と身体検査を行います。食欲、飲水量、排尿、排便、嘔吐、咳、歩き方、体重変化などを確認し、心臓、呼吸、歯、耳、皮膚、リンパ節、関節、腹部を診察します。

そのうえで、年齢や体調に合わせて、血液検査、尿検査、糞便検査、レントゲン検査、超音波検査などを組み合わせます。すべての犬猫に同じ検査が必要なわけではありません。若い犬猫では基本的な検査を中心に行い、中高齢では画像検査や血圧測定などを追加します。

血液検査では、貧血、炎症、肝障害、腎機能低下、糖尿病、脱水、電解質異常などを調べます。中高齢の猫では甲状腺ホルモン、腎臓病が疑われる場合はSDMAなどを追加することがあります。

ただし、血液検査だけですべての病気が分かるわけではありません。腫瘍や心臓病があっても、血液検査が正常なことがあります。血液検査は主に臓器の機能を調べる検査であり、臓器の形やしこりを確認するには画像検査が必要です。

尿検査では、尿の濃さ、蛋白、糖、潜血、結晶、細菌などを確認します。腎臓病、膀胱炎、尿石症、糖尿病などの発見につながります。血液検査の腎臓の数値が正常でも、尿を濃くする力が低下していることがあるため、血液検査と尿検査を組み合わせて評価します。

レントゲン検査では、心臓の大きさ、肺、気管、胸水、腹部臓器、尿石、骨や関節などを確認します。超音波検査では、肝臓、胆のう、脾臓、腎臓、副腎、膀胱、胃腸、リンパ節などの内部構造を調べます。血液検査では異常が出ていない小さなしこりや、臓器の構造変化が見つかることもあります。

健康診断を受ける前の準備

血液検査や腹部超音波検査を行う場合は、食事を抜いて来院していただくことがあります。食後は血液中の脂質が増え、検査結果に影響することがあります。また、胃に食べ物が入っていると、超音波検査で周囲の臓器が見えにくくなります。

水は飲んでもよいことが多いですが、子犬、子猫、糖尿病、持病がある犬猫では、自己判断で絶食させず、予約時に確認してください。

まとめ

犬や猫の健康診断は、症状が出てから病気を調べるためだけの検査ではありません。元気なうちに体の状態を確認し、その犬猫にとっての基準を残すための検査です。

健康診断では、全体の約4頭に1頭、7歳以上では約半数で病気や異常が見つかったという調査があります。

若い犬猫では年1回、中高齢では年2回程度を目安に、年齢や体調に応じた検査を受けることをおすすめします。血液検査、尿検査、レントゲン検査、超音波検査には、それぞれ分かることと分からないことがあります。ひとつの検査だけで判断せず、身体検査や過去の検査結果からの変化を含めて総合的に評価します。

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