執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
10kgの犬と30kgの犬を比べると、体重は3倍です。では、呼吸に必要な気管チューブの太さも3倍になるのでしょうか?
答え:A 約1.4倍
体が大きくなっても、必要な酸素量や換気量は体重にそのまま比例するわけではありません。代謝量がおおよそ体重の2/3乗に比例すると仮定すると、
10kg → 30kgでは、
3^(2/3) ≒ 2.1倍
必要な空気量は約2.1倍になります。
空気が同じ速度で気管チューブを通るとすると、必要な断面積も約2.1倍です。しかし、断面積は直径の2乗に比例するので、
√2.1 ≒ 1.45
つまり、必要な直径は約1.4~1.5倍。
たとえば10kgの犬で内径7.5mmなら、
7.5 × 1.45 ≒ 10.9mm
30kgの犬では内径約11mmが目安になります。
体重は3倍でも、気管チューブの直径は3倍にはなりません。「体重」「代謝量」「断面積」「直径」は、それぞれ増え方が違うのがポイントです。
※実際の気管チューブは、犬種、気管や喉頭の大きさ、換気条件などを確認して選択します。
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