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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
血液検査で「異常値」と言われたものの、「様子を見ましょう」と説明されると、すぐに再検査すべきなのか、それとも待ってよいのか、迷いますね。異常値=すぐに病気とは限りません。ただし一方で、見逃してはいけない異常があるのも事実です。
異常値と言われても慌てなくてよい理由
血液検査の数値は、さまざまな要因で変動します。食事の影響や脱水、検査時の緊張、特に猫ではストレスによっても数値が変わることがあります。また、検査結果に記載されている「基準値(正常値)」はあくまで目安です。個体差や検査機器の違いによって多少のズレは生じるため、少し外れただけで問題になるとは限りません。そのため、異常値と聞いても、まずは落ち着いて全体の状況を確認することが大切です。
すぐ再検査・追加検査が必要なケース
・数値が大きく基準値から外れている
・複数の項目に異常がある
・前回より明らかに悪化している
・元気低下や食欲不振、嘔吐などの症状がある
このような場合は、原因を詳しく調べるために再検査や追加検査を行う必要があります。
様子見でよいことが多いケース
軽度の異常のみで症状がなく、初めての検査で見つかった場合には、すぐに治療を行わず、一定期間後に再検査で確認することが一般的です。「様子見」と言われた場合でも、何もしないという意味ではなく、再検査で変化を確認する前提であることを理解しておくことが重要です。
再検査のタイミングの目安
再検査の時期は、数値の程度や症状の有無によって変わります。
・軽度の異常:1~4週間後
・中等度の異常:数日~1週間以内
・重度の異常:当日~できるだけ早く
あくまで目安ですが、数値だけでなく体調の変化も含めての判断です。
自宅でチェックしてほしいポイント
再検査までの間は、ご自宅での様子がとても重要です。食欲や元気があるか、体重に変化がないか、嘔吐や下痢がないかといった点に加え、水を飲む量や尿の回数・量にも注意してみてください。
よくある誤解
血液検査の結果については、誤解されやすい点があります。まず、「異常値=すぐに病気」というわけではありません。また、「正常値だから安心」とも言い切れません。血液検査が正常でも、病気が隠れていることはあります。
迷ったときの判断基準
判断に迷う場合は、無理に結論を出そうとせず相談することが大切です。特に、説明がよく理解できなかった場合や、再検査の必要性がはっきりしない場合、少しでも症状がある場合、高齢の動物である場合などは、一度整理しておくと安心です。「迷ったら相談する」という考え方で問題ありません。
まとめ
血液検査で異常値が出ても、すぐに病気と決まるわけではありません。しかし見逃してはいけないケースもあるため、再検査のタイミングと経過の確認が非常に重要です。また、自宅での様子の変化も大切な情報になります。
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