チワワ 13歳 去勢オス
診察時には3cmであったものが急速増大。高カルシウム血症あり。細胞診、病理検査より肛門嚢腺癌と診断。高カルシウム血症は、点滴とフロセミドで補正。

腫瘍は右側肛門嚢の位置に相当し直径5cm。多結節性を呈していた。平滑な肛門嚢でないことから肛門嚢外への腫瘍進展が示唆された。術前の直腸検査では、直腸壁の可動性が保たれており、直腸全層への明らかな固着はないと判断した。

細胞診時の針刺入部に一致する発赤した皮膚と、肛門嚢導管の開口部を切除範囲に含めた。まず腫瘤の外側および皮下側から剝離を進め、直腸側の組織を最後に残した。腫瘤を十分に可動化した後、直腸内に指を挿入し、直腸壁の厚さと粘膜の連続性を確認しながら、直腸側の腫瘍を切離した。直腸粘膜は温存され、肉眼的に腫瘍を一塊として摘出できました。

手術後、直腸に指を入れたところ、腫瘍切除部の外肛門括約筋部分は欠損していました。肛門嚢は外肛門括約筋で取り囲まれています。今回の肛門嚢腺癌は周囲浸潤していたので、肛門嚢周辺の外肛門括約筋の切除は仕方ないのです。
合併症として、吠えたときに便が漏れることはありますが、QOLを低下させるほどのことはありません。
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