執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
40km/h=約11.1m/s
自由落下では、
v²=2gh
なので、
h=v²÷2g
=11.1²÷19.6
=約6.3m
答え:約6mの高さから落下したときと同じ速度です。
約6mというと、一般的な建物では3階の床くらいの高さです。
つまり、車内で犬を自由にさせたまま時速40kmで事故に遭うと、約6mの高さから落下したときと同じくらいの速度で、座席やダッシュボードなどに衝突する可能性があります。
なお、この「約6m」という高さは速度から計算しているため、犬の体重には関係しません。ただし、体重が重いほど衝突時のエネルギーは大きくなります。
そのため、犬を車に乗せるときは、事故のときに前へ飛ばないように固定することが大切です。
方法の一つが、車用ハーネス(シートベルト対応ハーネス)を使って後部座席に固定することです。首輪ではなく、胸や胴で衝撃を受けるように作られたハーネスを使用します。できれば、車載用として設計され、衝突試験を受けている製品を選びます。
もう一つは、丈夫なクレートに入れ、クレート自体を車体にしっかり固定する方法です。犬をクレートに入れただけでは、事故の際にクレートごと飛ぶ可能性があります。
反対に、首輪にシートベルト用リードをつなぐだけの固定はおすすめできません。衝突時の力が首に集中してしまうからです。
車内で犬を固定する目的は、単に「動き回らないようにする」ことではありません。
事故のときに犬自身を守り、さらに犬が同乗者にぶつかるのを防ぐための安全対策です。
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