犬・猫が痩せてきたとき|体重減少で考える病気と受診の目安

犬や猫の体重減少は、食事量が足りないだけでなく、体の中で病気が進んでいるサインのことがあります。特に、食べているのに痩せる、急に体重が落ちる、水をよく飲む、吐く、下痢をする、筋肉が落ちてきた、という場合は注意が必要です。

高齢の犬や猫では、「少し痩せたかな」「年を取ったからかな」と見過ごされることがあります。けれど、腎臓病、甲状腺の病気、糖尿病、消化器の病気、がんなどでも、体重は少しずつ減っていきます。体重計の数字だけでなく、背中や腰の筋肉が落ちていないかを見てください。

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急な体重減少は、早めに相談した方がよいサイン

体重は日によって少し変わります。けれど、1~2週間で体重の5%以上が減るような場合は、注意が必要です。たとえば5kgの猫で250g以上、10kgの犬で500g以上減るようなら、見た目以上に大きな変化です。

特に、食欲があるのに痩せていく場合は、消費が増えすぎている可能性があります。反対に、食欲が落ちて痩せる場合は、痛み、吐き気、内臓の病気、口の中の病気、ストレスなどを考えます。

「食べているのに痩せる」ときに考える病気

食欲がある、むしろよく食べる。それなのに体重が減っていく場合、代表的なのは猫の甲状腺機能亢進症や、犬・猫の糖尿病です。

甲状腺機能亢進症は、高齢の猫でよくみられます。よく食べるのに痩せる、落ち着きがない、夜鳴きが増える、水をよく飲む、吐く、下痢をする、毛づやが悪くなる、という形で気づかれることがあります。

糖尿病でも、食べているのに痩せることがあります。体の細胞が糖をうまく使えないため、食べてもエネルギーにならず、体の脂肪や筋肉が分解されてしまいます。水をたくさん飲む、尿が多い、急に痩せるという場合は、血液検査と尿検査が必要です。

高齢の犬や猫では、筋肉が落ちていないか

体重があまり変わっていなくても、筋肉が落ちていることがあります。背骨がごつごつ触れる、腰骨が目立つ、頭や肩まわりが細くなった、後ろ足が弱くなった、という変化は、筋肉量の低下を示しているかもしれません。

特に高齢の猫では、体重と筋肉が少しずつ落ちていくことがあります。年齢による変化もありますが、慢性腎臓病、甲状腺の病気、消化器の病気、がんなどが隠れていることもあります。「年だから仕方ない」と決めつけず、一度検査しませんか。

体重減少と一緒に見たい変化

体重だけで判断するのではなく、生活の変化を一緒に見ます。水を飲む量が増えた、尿が多い、吐く、下痢をする、便が細い、咳をする、疲れやすい、口臭が強い、食べ方が変わった、好きだったものを残すようになった。こうした変化は、体重減少の原因を考える手がかりになります。

飲水量は、家庭でもある程度確認できます。器に入れた水の量と、翌日に残った量を比べるだけでも目安になります。体重1kgあたり1日100ml近く、またはそれ以上飲む状態が続く場合は、多飲多尿として病気の確認が必要です。

病気以外でも痩せる

もちろん、すべての体重減少が病気とは限りません。フードを低カロリーのものに変えた、給与量が合っていない、同居動物に食事を取られている、引っ越しや工事音で落ち着かない、食器の場所が変わった、口が痛くて食べにくい、ということもあります。

そのため診察では、体重だけでなく、普段の食事、フードの種類、量、おやつ、投薬時に使う食べ物、同居動物との関係、生活環境の変化も確認します。飼い主さんにとっては小さな変化でも、犬や猫にとっては食欲や体重に影響することがあります。

受診の目安

急に痩せた、食べているのに痩せる、水をよく飲む、吐く・下痢が続く、元気がない、筋肉が落ちてきた、呼吸が苦しそう、という場合は早めの受診をおすすめします。特に高齢の猫では、甲状腺ホルモン、腎臓、糖尿病などを血液検査と尿検査で確認します。

犬や猫の体重減少は、単なる数字の変化ではありません。その子の体が、何かを知らせてくれているサインです。早く気づければ、治療だけでなく、食事の工夫や生活の調整で楽に過ごせる時間を守れることがあります。

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