犬や猫にとって、ブドウやレーズンは急性腎障害を起こす可能性がある危険な食べ物です。
食べた量が少なくても重症化することがあり、「1粒だけだから大丈夫」「以前食べても平気だった」という判断はできません。食べたことが分かったら、症状がなくても、すぐに動物病院へ連絡してください。
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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
なぜブドウやレーズンが危険なの?
ブドウ中毒の原因には、ブドウに含まれる「酒石酸」が関係していると考えられています。
ただし、酒石酸の量はブドウの品種、熟し方、産地などによって異なります。また、同じ量を食べても、症状が出ない犬もいれば、少量で急性腎障害を起こす犬もいます。
そのため、体重や粒数だけから安全かどうかを判断することはできません。特にレーズンは水分が抜けて成分が濃縮されているため、少量でも注意が必要です。
犬や猫が食べたときにすること
ブドウやレーズンを食べたことに気づいたら、すぐに動物病院へ電話してください。
電話では、次の情報を伝えます。
・犬や猫の体重
・食べた時刻
・ブドウかレーズンか
・食べたおおよその量
・現在の症状
・持病や服用中の薬
自宅で塩やオキシドールを飲ませて吐かせるのは危険です。誤嚥や食道・胃の障害を起こすことがあるため、獣医師の指示なしに行わないでください。
どのような症状が出る?
食べてから数時間以内に、嘔吐、下痢、よだれ、食欲不振、元気がない、腹痛などが見られることがあります。
その後、腎臓が障害されると、水をたくさん飲む、尿が増える、反対に尿が少なくなる、まったく尿が出ないなどの症状が現れます。重症になると、ふらつき、けいれん、意識障害が起こることもあります。
初期には血液検査の腎臓の数値が正常なこともあります。見た目が元気でも安心はできません。
動物病院で行う治療
食べてから時間があまり経過していない場合は、動物病院で安全に吐かせる処置を検討します。必要に応じて血液検査や尿検査を行い、静脈点滴によって腎臓を保護します。
一度、尿が出なくなるほど腎障害が進むと、治療が難しくなります。ブドウ・レーズン中毒では、症状が出てからではなく、食べたことが分かった時点で受診することが重要です。
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ブドウを使った食品にも注意
レーズンパン、フルーツケーキ、シリアル、グラノーラ、レーズン入りチョコレートなどにも注意してください。チョコレートやアルコールが含まれている場合は、別の中毒も同時に起こる可能性があります。
犬や猫が届かない場所に保管し、家族全員で「ブドウとレーズンは与えない」と共有しておきましょう。
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