https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34708429
犬16頭を対象とした後ろ向き研究です。
浅上腕動脈軸型皮弁は、もともと合併症が多いとされる手技です。
今回の研究では全例に何らかの合併症が発生しましたが、最終的にはすべての創傷が治癒しました。
- 追加の開放創管理や再手術なしで治癒:8頭(50%)
- 開放創管理で治癒:5頭(31%)
- 再手術が必要:3頭(19%)
Henney & Pavletic(1988)が報告した皮弁の設計は、次のとおりです。
- 基部:肘の屈側の背側1/3付近
- 方向:上腕骨に平行に、背側・近位方向へ延ばす
- 先端:上腕骨大結節の高さまで
合併症の原因として、血管の損傷、180度の転移による血管の捻転、皮弁の過剰な牽引、肘関節の動きによる張力が考えられています。ただし、直接的な原因は証明されていません。
完全壊死した2頭はいずれも手根部の皮膚欠損であり、著者らは手根部への浅上腕動脈軸型皮弁の使用を推奨していません。
前腕中央部までの皮膚欠損には有用な選択肢と考えられます。実際、前腕近位・遠位の11症例では完全壊死はありませんでした。
皮弁の長さだけでなく、移動時に血管が捻れたり、過剰な張力がかかったりしないことが重要だと考えられます。
