犬や猫の鼻腔腫瘍で亡くなるとき。最終段階にみられる症状

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

腫瘍が大きくなり呼吸が苦しくなることや、脳へ広がること、全身状態が低下することによって最期を迎えます。治療をしないと、診断から亡くなるまで3~4ヶ月と言われています。

鼻血だけで急に亡くなることは多くありません。しかし、寝てばかりいるようになったり神経症状が現れたりした場合は最終段階に近づいている可能性があります。

鼻が詰まり、呼吸が苦しくなる

鼻腔腫瘍は鼻の中で少しずつ大きくなります。

初期は片側の鼻水や鼻血だけですが、進行すると鼻の中全体が腫瘍で塞がれます。口を開けて呼吸する時間が増えたり、寝ているときに苦しそうな音が聞こえたりします。口を開けて寝れないと、寝不足になることがあります。

鼻血が増える

鼻腔腫瘍では鼻血がよくみられます。ただし、多くの場合は少量の出血を繰り返します。飼い主さんが心配されるほど鼻血が出ていても、それだけが原因で亡くなることは多くありません。

一方で、出血が頻繁になることは腫瘍が進行しているサインと考えられます。

顔が変形してくる

腫瘍が骨を壊しながら広がると、鼻筋が盛り上がったり、片側の顔が腫れたりすることがあります。見た目の変化は大きいものの、それだけで苦しさが決まるわけではありません。

脳へ広がると神経症状が出る

鼻の奥には脳があります。腫瘍が進行すると、骨を越えて脳の近くまで達します。すると、ぐるぐる回る、ふらつく、性格が変わったように見える、けいれんを起こすなどの神経症状が現れることがあります。

この段階になると生活の質が大きく低下し、余命を考える時期になることが少なくありません。

食欲が落ち、眠る時間が増える

多くのがんと同じように、最期が近づくと食欲が低下します。以前は好きだった食べ物にも興味を示さなくなり、水を飲む量も減ります。散歩を嫌がるようになり、一日のほとんどを眠って過ごすようになります。

まとめ

鼻腔腫瘍で亡くなる前には、呼吸の苦しさ、鼻血の増加、顔の変形、神経症状、食欲低下などがみられます。

出血を止めることはできませんが、脳のむくみをとることで神経症状を軽くしたり、発作を減らしたりすることは検討してもいいかもしれません。

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