犬・猫を旅行に連れて行く?留守番させる?帰省・旅行時の判断ポイント

犬・猫と暮らしていると、帰省や旅行の際に「一緒に連れて行くべきか、それとも留守番させるべきか」で迷うことがあります。

どちらが正解というわけではありません。犬か猫かだけでなく、性格、年齢、持病の有無、移動時間、滞在先の環境などを考えて決めることが大切です。

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

犬は一緒に移動しやすいが、乗り物酔いに注意

犬は飼い主と一緒に行動することを好む個体が多く、普段から車や外出に慣れていれば、帰省や旅行に同行できることがあります。

一方、車や電車などの移動で、よだれ、あくび、落ち着かない、吐くといった乗り物酔いを起こす犬もいます。

乗り物酔いが強い場合には、マロピタント(セレニア)などの酔い止めを事前に使用できることがあります。旅行当日に初めて薬を使うのではなく、かかりつけの動物病院に相談しておくと安心です。

車の場合は、特に夏の暑さに注意してください。短時間でも車内に犬や猫だけを残してはいけません。また、長距離では適度に休憩し、水分を取れるようにします。
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猫は「移動しない方が楽」なことが多い

猫は犬に比べて縄張りへの依存が強く、知らない場所への移動そのものを大きなストレスと感じることがあります。

キャリーに入るだけで強く怖がる猫や、車内で鳴き続ける猫であれば、無理に旅行へ連れて行くより、住み慣れた自宅で過ごした方が負担が少ない場合があります。

ただし、「猫なら数日間ひとりでも大丈夫」という意味ではありません。

食欲低下、嘔吐、下痢、排尿異常などが起きても、誰もいなければ発見できません。特に尿道閉塞などは短期間でも重症化することがあります。
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留守番させるなら、完全な無人状態を長くしない

健康な成猫であっても、長期間まったく人が来ない状態はおすすめできません。

短期間の留守番でも、

・水を複数箇所に置く
・自動給餌器を利用する
・トイレを十分に用意する
・エアコンで室温を管理する
・誤食しそうな紐やビニール、植物などを片付ける
・窓や網戸から脱走できないよう確認する

といった準備が必要です。

2泊以上になる場合には、できれば家族やペットシッターなどに毎日様子を確認してもらう方が安心です。

子犬・子猫、高齢動物、持病がある場合、投薬が必要な場合には、さらに慎重に考えます。動物病院併設のペットホテルが適していることもあります。

新幹線・飛行機・フェリーにはそれぞれルールがある

電車や新幹線では、犬や猫は基本的にキャリーケースに全身を収容して移動します。鉄道会社によって、ケースの大きさ、重量、料金などの規定が異なります。

飛行機では、国内線の多くで犬や猫は客室ではなく貨物室での輸送となります。特に短頭種や呼吸器・心臓に問題がある犬、高齢動物では負担が大きくなることがあります。

一方、長距離フェリーでは、ペットと一緒に宿泊できる「ウィズペットルーム」を備えた船もあります。時間はかかりますが、飼い主と同じ空間で過ごせることは大きなメリットです。

交通機関の規定は変更されることがあるため、予約前に必ず各社の最新情報を確認してください。

「連れて行くこと」が必ずしも愛情ではありません

帰省や旅行では、「せっかくだから一緒に」と考えたくなります。

しかし、旅行が好きな犬もいれば、自宅で過ごす方が安心な犬もいます。猫でも移動に慣れている個体もいれば、短時間の移動だけで大きなストレスを受ける個体もいます。

大切なのは、人にとって便利かどうかではなく、その犬・猫にとってどちらが負担が少ないかです。

旅行の予定が決まったら、移動方法、留守番期間、持病や薬、乗り物酔いなどを早めに確認し、その子に合った方法を選んであげてください。

▼ 車や移動で吐いてしまうとき
→ セレニア(マロピタント)
▼ 留守中や旅行先で急な体調不良が起きたとき
→ 緊急を要する飼い主様へ

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