▼ 現在地:ガイドラインを読む > 本記事
執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
栄養評価は毎回の診察で行う
このガイドラインでまず印象に残ったのは、栄養評価は特別なときだけではなく、**毎回の診察で行うもの**という考え方です。
具体的には、BCS(Body Condition Score:体脂肪の評価)とMCS(Muscle Condition Score:筋肉量の評価)を継続して確認します。
太っているか痩せているかだけでなく、筋肉が落ちていないかも見るということですね。
栄養は「第五のバイタル評価」
通常の身体検査で行う5つの評価として、
体温・脈拍・呼吸・痛み・栄養
が挙げられています。
栄養状態を、体温や脈拍と同じように毎回確認するという位置づけなのですね。
おやつは1日の10%まで
主食以外のおやつ、人の食べ物、サプリメントなどが、1日の総摂取カロリーの10%を超えると栄養バランスを崩す可能性があるとしています。
基本は、完全栄養食から90%以上、おやつなどは10%以下です。
単に「おやつで太る」というだけではなく、おやつが増えることで必要な栄養素を含む主食の割合が減ってしまう、という考え方です。
耳が痛い話です。
食べられない患者では早めに経腸栄養を考える
入院患者で、RERの1/3以下しか摂取できない場合には、72時間以内に経腸チューブによる栄養を強く推奨しています。
しかも、この72時間には入院前に食べられなかった期間も含めます。
鼻腔チューブ、食道チューブ、胃瘻チューブなどが例として挙げられています。
つまり、「入院してから3日間様子を見る」のではなく、来院前から何日、どの程度食べられていないのかを考える必要があります。
栄養診療には看護師さんも参加する
栄養管理は獣医師だけで行うものではなく、病院チーム全体で行うことが勧められています。
看護師さんが体重、BCS、MCS、食事歴を確認し、その情報を獣医師に伝えます。獣医師が診察や検査結果も含めて栄養方針を決め、その後の説明やフォローにも看護師さんや助手が参加します。
栄養評価は、看護師さんが診療に積極的に参加しやすい分野でもありそうです。
▼ ガイドラインを読む に戻る
