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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
良性腫瘍と聞くと、安心してそのままにしてよいと思うかもしれません。たしかに、良性腫瘍は悪性腫瘍のように転移するものではありません。ただし、良性だから必ず放置できる、という意味ではありません。
切除基準
1. 急速増大
2. 機能障害
3. オーナーの希望
手術を考える良性腫瘍
良性腫瘍でも、次のような場合は切除を考えます。短期間で大きくなっている。皮膚が赤い、出血する、こすれてただれる。足の付け根やわき、まぶた、口の中など、動きや生活に影響する場所にある。本人が気にしてなめる。検査をしても良性と言い切れない。
このような場合は、良性腫瘍であっても、早めに取った方が結果的に負担が少なくなることがあります。
様子を見ることもあります
反対に、小さく、ゆっくりで、生活の邪魔をしておらず、検査でも悪性の疑いが低い場合は、すぐに手術をしないこともあります。ただし、様子を見る場合も「何となく放置」ではありません。大きさを測る。写真を撮る。変化があれば再診する。そうした見守りが必要です。
良性かどうかは、見ただけでは決められません
脂肪腫のように見えても、別の腫瘍のことがあります。やわらかいから良性、小さいから安全、痛がらないから大丈夫、とは言い切れません。細胞診や画像検査、必要に応じて病理検査を組み合わせて判断します。
まとめ
良性腫瘍の治療は、すべて手術するわけでも、すべて様子を見るわけでもありません。年齢、麻酔のリスク、腫瘍の場所、大きさ、増え方、生活への影響を見ながら考えませんか。
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