MRI検査とは?脳・神経の画像診断(犬・猫)

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

「ふらつきがある」「けいれんが起きた」そんなときに勧められるのがMRI検査です。CTやレントゲンとは異なり、少し特殊な検査に感じるかもしれません。MRI検査は、脳や神経の異常を詳しく調べるための検査です。

MRI検査とは?

MRIは磁気と電波を使って、体の内部を画像化する検査です。CTが骨や体の構造をはっきりと捉えるのに対し、MRIは脳や神経といった“やわらかい組織”を詳細に描き出すことができます。つまり、見えるものの種類が根本的に異なる検査です。

MRIでわかること

脳の異常

MRIが最も得意とするのが脳の評価です。脳腫瘍や脳炎、出血や梗塞といった病変を詳しく確認することができます。けいれんや意識の変化などの神経症状がある場合には、必要となります。

脊髄の異常

背骨の中にある脊髄の評価にも優れています。椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍、神経の圧迫の程度などを詳細に把握することができます。歩けない、麻痺があるといった症状がある場合には、非常に重要な検査になります。

神経のダメージの程度

MRIでは、単に異常の有無だけでなく、どの程度ダメージを受けているかまで評価することが可能です。この情報は、治療方針や予後の見通しを考えるうえで重要になります。

CTとの違い(重要)

MRIとCTはよく比較されますが、役割ははっきりと分かれています。CTは骨や肺、体全体の構造を見るのに適しており、MRIは脳や脊髄、神経といった繊細な組織の評価に優れています。どちらが優れているというより、目的に応じて使い分ける検査です。

MRIが必要になる症状

MRIは、「見た目では原因がわかりにくい神経症状」がある場合に力を発揮します。代表的なのは、けいれん発作やふらつき、首や背中の強い痛み、歩行困難や麻痺などです。こうした症状がある場合には、脳や脊髄の異常を疑い、MRIを検討することになります。

MRIのデメリット

一方で、MRI検査にはいくつかの注意点があります。まず、検査時間が長く動きに非常に弱いため、基本的に全身麻酔が必要になります。また、高度な医療機器であるため費用が高額になりやすく、実施できる施設も限られています。

腫瘍診断での役割

MRIはすべての腫瘍に使う検査ではありません。しかし、脳腫瘍や脊髄腫瘍に関しては、診断に不可欠といえる検査です。腫瘍の正確な位置や広がり、周囲組織への影響を詳しく評価できるため、手術や放射線治療の判断に直結します。

どんなときに選ぶべきか?

判断のポイントはシンプルです。神経症状がある場合にはMRIを検討し、そうでない場合にはレントゲンやCTなど別の検査が優先されることが多くなります。つまり、症状に応じて最適な検査を選ぶことが重要です。

まとめ

MRI検査は、脳や神経を詳しく評価するための検査です。特に脳腫瘍や脊髄疾患の診断において重要な役割を担います。CTとは役割が大きく異なり、目的に応じて使い分ける必要があります。また、全身麻酔や費用の負担があるため、必要な場面で適切に行うことが大切です。

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