おまじないにステロイド、と思っていましたが、迷信だと痛感した次第です。
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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
急性アレルギー反応を重症度で分類する
急性アレルギー反応を、皮膚症状だけの軽症例から、消化器症状、呼吸器症状、循環虚脱を伴うアナフィラキシーまで分類しています。
重要なのは、症状が数分~数時間以内に急激に出現することです。
皮膚症状がなくてもアナフィラキシーは起こります。
軽症では抗ヒスタミン薬
蕁麻疹、顔面腫脹、掻痒などの皮膚症状だけの場合、あるいは1回の嘔吐など軽度で一過性の消化器症状を伴う場合には、H1抗ヒスタミン薬を使用します。
アナフィラキシーではエピネフリン
皮膚症状に加えて、繰り返す嘔吐・下痢、呼吸器症状、循環器症状があれば、アナフィラキシーを考えます。
低血圧がない中等度のアナフィラキシーでは、エピネフリン0.01 mg/kgを早期に筋肉内投与します。
低血圧や循環虚脱を伴う重度のアナフィラキシーでは、エピネフリンの持続静注を行い、平均動脈圧70 mmHgを目標とします。
輸液などの支持療法も重要です。
ステロイドのルーチン投与は推奨しない
軽症のアレルギー反応でも、アナフィラキシーでも、ステロイドのルーチン投与は推奨されていません。
ただし、軽症のアレルギー反応で抗ヒスタミン薬に反応しない場合には、プレドニゾロン換算0.5 mg/kg/日以下、5日以内の短期投与を追加することが提案されています。
エビデンスはまだ不十分
犬猫の臨床研究は少なく、推奨の多くはヒトの研究や専門家の意見に基づいています。
特に、中等度アナフィラキシーにエピネフリンを追加する利益や、ステロイドの効果については、犬猫で十分な比較研究がありません。
今回のガイドラインの実用的な意義は、急性アレルギー反応の重症度を整理し、エピネフリンを優先すべき症例を明確にしたことだと思います。
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