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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
犬や猫で鼻血が出ることは、人よりずっと重く考える必要があります。人では、乾燥や鼻をこすることで軽い鼻血が出ることがあります。しかし、犬や猫では「何か病気が隠れているサイン」であることが少なくありません。特に、中高齢では、鼻腔内腫瘍が見つかることがあります。
鼻血だけではなく、こんな症状はありませんか?
鼻腔内腫瘍では、最初は「少し鼻水に血が混じる」程度のことがあります。ただ、徐々に、
- くしゃみ
- 鼻づまり
- いびきのような呼吸音
- 片側だけの鼻水
- 顔の腫れ
- 食欲低下
- 呼吸しづらそう
などが出てくることがあります。最初は片側だけだった鼻血が、進行すると両側から出ることもあります。
鼻血の原因は腫瘍だけではありません
もちろん、鼻血=腫瘍、ではありません。重度の歯周病、鼻の中の異物、真菌感染、血液が固まりにくくなる病気、高血圧などでも鼻血は起こります。特に猫では、高血圧による鼻血が見つかることがあります。
鼻腔腫瘍は外から見えません
鼻の腫瘍は、初期には外から見えないことが多いです。鼻は骨で囲まれているため、外貌の変化がなく進行します。そのため、「鼻炎かな」「年齢のせいかな」と思っていたら、CT検査で腫瘍が見つかることがあります。レントゲンだけでは分からないことも多く、必要に応じてCT検査や鼻腔内の組織検査を行います。
自宅でやってはいけないこと
まずは落ち着かせ、安静にしてください。興奮すると血圧が上がり、出血が増えることがあります。鼻を冷やすことが役立つこともありますが、無理に押さえつけないことが大切です。
鼻血は「早め」が大切です
鼻腔腫瘍は、早い段階では「くしゃみ」「鼻水」「少量の鼻血」だけのことがあります。しかし、進行すると骨を壊しながら広がることもあります。「少し様子を見よう」が長く続く前に、一度しっかり評価することが大切です。
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