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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
腫瘍が見つかると、「手術をすれば長生きできますか?」と聞かれることがあります。手術によって余命が延びることもありますし、ほとんど変わらないこともあります。手術の目的に依存します。
手術で余命が延びる場合
腫瘍がまだ小さく、転移がなく、完全に切除できる場合には、手術によって長期間再発せずに過ごせることがあります。また、脾臓腫瘍や腸の腫瘍のように、出血や破裂、閉塞を起こす可能性がある腫瘍では、手術によって命に関わるトラブルを防げることがあります。このような場合には、手術によって余命が延びる可能性があります。
余命ではなく生活の質のために手術する場合
手術の目的は、余命を延ばすことだけではありません。出血を止めるため。痛みを減らすため。食べられるようにするため。感染や悪臭を防ぐため。こうした目的で手術を行うこともあります。余命が大きく変わらなくても、「最後の数か月を楽に過ごせた」という意味では、とても価値のある手術になることがあります。
手術しても余命が大きく変わらない場合
一方で、明らかに取りきれない場合、すでに転移がある場合や、見えないレベルの転移が起きている可能性が高い腫瘍では、手術を行なっても余命は変わらないかもしれません。
まとめ
手術をするかどうかは、年齢だけで決まりません。腫瘍の種類、転移の有無、手術の難しさ、麻酔のリスク、そしてその犬や猫が何を困っているのかを合わせて考えます。
手術の目的を明確にし、その目的にあった手術かどうかを確認することから始めましょう。
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