犬や猫の麻酔前の絶食は「長ければ安全」ではありません

犬や猫の麻酔前には絶食が必要です。ただし、「長ければ長いほど安全」というわけではありません。長すぎる絶食は、脱水、低血糖、空腹によるストレス、胃酸による逆流性食道炎の原因になることがあります。

絶食時間は、年齢、体格、持病、品種によって変わります。すべての犬や猫に同じ時間を当てはめるものではありません。水も長時間止めるとは限らず、動物病院ごとの指示に従ってください。

麻酔前の薬は、少量のウェットフードやペースト状のおやつで飲ませられることがあります。一方で、麻酔当日は、ドライフードや脂肪分の多いおやつなど、胃に残りやすいものは避けます。

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絶食時間は、状態によって変わります

一般的には、健康な成犬や成猫では、麻酔の数時間前から食事を控えることが多いです。一方で、子犬、子猫、小型犬、糖尿病の犬や猫では、低血糖を防ぐために、絶食時間を短くしたり、手術時間を朝一番にしたりすることがあります。

また、短頭種、肥満、胃腸症状がある犬や猫、過去に吐いたことがある場合には、逆流のリスクを考えて、より慎重に判断します。つまり、絶食時間は「前日の夜から何も食べない」と一律に決めるものではなく、その子の状態に合わせて考えるものです。

水はいつまで飲んでよい?

水についても、以前は「当日の朝から絶水」と説明されることが多くありました。しかし、長時間の絶水は脱水につながり、麻酔中の血圧低下の原因になることがあります。

そのため、最近では、健康な犬や猫では、麻酔の直前まで少量の飲水を許可する考え方もあります。ただし、水をいつまで飲ませてよいかは、病院の麻酔方法、手術時間、その子の状態によって変わります。必ず、手術を担当する動物病院の指示に従ってください。

薬を飲ませるための少量のごほうびは使えることがあります

動物病院が苦手な犬や猫では、来院前に不安を減らす薬を飲ませることがあります。このとき、薬だけでは飲めないため、少量のウェットフードやペースト状のおやつを使うことがあります。

使いやすいものとしては、ウェットフード、ちゅ~るのようなペースト状のおやつ、少量の茹でたササミ、薬を包むためのやわらかいトリーツなどがあります。ただし、量はできるだけ少なくします。薬を飲ませるための補助であって、食事として食べさせるわけではありません。

麻酔当日に避けたい食べ物

麻酔当日は、胃に残りやすい食べ物は避けます。ドライフード、ジャーキー、硬いおやつ、クッキー、チーズ、ピーナッツバター、脂肪分の多いペーストなどは、胃から出ていくまでに時間がかかることがあります。

特にドライフードや硬いおやつは、少量でも胃に残ることがあります。麻酔前の投薬補助には、できるだけ水分が多く、やわらかく、少量で済むものを使います。

病院ごとに指示が違うのはなぜ?

動物病院によって、絶食や絶水の指示が違うことがあります。夜9時以降は絶食、夜12時以降は絶食、朝ごはんだけ抜く、水は朝まで可、水は来院直前まで可など、説明が違うこともあります。

これは、どれかが正しくて、どれかが間違いということではありません。手術の時間、麻酔の方法、患者さんの状態、病院の管理体制によって、安全に運用しやすい方法が変わるためです。

心配なときは事前に確認してください

子犬、子猫、体重がとても軽い犬や猫、糖尿病、腎臓病、心臓病がある場合は、手術前に必ず相談してください。過去に麻酔後に吐いたことがある、短頭種である、薬を飲ませるのが難しい、絶食すると強く吐く、震える、元気がなくなるといった場合も、事前に伝えておくことが大切です。

このような場合は、絶食時間や薬の飲ませ方を個別に調整した方がよいことがあります。いつから食べてはいけないか、水はいつまでよいか、薬はどう飲ませるかを、手術を担当する動物病院に確認してください。

まとめ

犬や猫の麻酔前には、絶食が必要です。ただし、絶食は長ければ長いほど安全というものではありません。長すぎる絶食や絶水は、脱水、低血糖、空腹ストレスにつながることがあります。

麻酔前は、食事は決められた時間から控え、水は病院の指示に従います。薬を飲ませるときは、少量のやわらかい補助食品を使い、ドライフードや脂肪分の多いものは避けます。

迷ったときは、手術を担当する動物病院に確認してください。その子の年齢、体格、持病、手術内容に合わせて、安全な準備を考えてください。

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