犬・猫に加湿器は必要?冬の適正湿度と安全な使い方

犬や猫と暮らしていると、冬の乾燥対策として「加湿器は必要なの?」と迷うことがあります。加湿器は必ず使わなければならないものではありません。大切なのは、まず湿度計で室内の湿度を確認し、乾燥しているときに必要な範囲で加湿することです。

執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

犬猫の室内湿度は40~60%を目安に

犬や猫が暮らす室内では、相対湿度40~60%程度を一つの目安にするとよいでしょう。

冬はエアコンなどの暖房を使用すると室温が上がり、相対湿度が低下します。湿度が30%台まで下がるようなら、加湿器の使用を検討します。

一方、「湿度は高いほどよい」わけではありません。60%を超える状態が長く続くと、カビやダニが増えやすくなります。夏や梅雨には、加湿よりも除湿が必要になることがあります。
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乾燥すると皮膚や気道も乾燥しやすい

空気が乾燥すると、皮膚の水分が失われ、フケやかゆみが目立つことがあります。もともと皮膚炎がある犬猫では、乾燥する季節に症状が悪化することもあります。

また、鼻や気管支などの気道粘膜も適度な水分を必要としています。乾燥すると気道分泌物が粘りやすくなり、咳などの呼吸器症状が目立つことがあります。

ただし、「加湿すれば皮膚病や呼吸器病を予防できる」というわけではありません。あくまで快適な室内環境を保つための一つの方法と考えましょう。

高温多湿は熱中症に注意

犬は全身から大量に汗をかくことができないため、主にパンティングによって口や舌から水分を蒸発させ、体温を下げています。

そのため、高温に加えて湿度も高くなると、水分が蒸発しにくくなり、熱を逃がす効率が低下します。夏や梅雨に室温が高い状態で加湿器を使用する必要はありません。
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特に短頭種、肥満犬、高齢犬、心臓病や呼吸器病のある犬では、温度と湿度の両方に注意しましょう。
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加湿器は種類よりも清潔さが大切

ペットのいる家庭では、加湿器を清潔に管理できることが重要です。

気化式は熱を使用しないため、やけどの心配が少ないのが利点です。スチーム式は衛生的ですが、蒸気や熱湯によるやけどに注意します。超音波式は静かで使いやすい反面、水に含まれるミネラルや、汚れたタンク内の微生物まで室内に拡散する可能性があります。

どの方式でも、水はこまめに交換し、タンクやフィルターを定期的に清掃しましょう。

加湿器には水以外を入れない

加湿器のタンクにアロマオイルや消毒薬を自己判断で入れることはおすすめできません。

特に猫は一部の精油成分を代謝する能力が低く、中毒を起こすことがあります。次亜塩素酸水などについても、空間への噴霧を目的として使用するのではなく、加湿器には基本的に指定された水だけを使用するのが安全です。
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犬猫の冬の乾燥対策では、まず湿度計を置くことから始めましょう。4060%程度を目安に、乾燥していれば加湿し、湿度が高ければ加湿しない。このシンプルな管理が大切です。

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