41年間続いた「3月2日ルール」が終了|2027年から狂犬病予防注射はどう変わる?

犬を飼っている方にはおなじみの狂犬病予防注射。その制度が、2027年(令和9年)3月2日から大きく変わります。

主な変更は2つです。

  1. 32日ルール」の終了
  2. 46月の接種から通年接種へ

これまで狂犬病予防注射には、少し分かりにくい「3月2日ルール」がありました。

毎年3月2日から3月31日までに予防注射を受けると、実際にはまだ前年度であるにもかかわらず、翌年度の注射として扱われ、翌年度の注射済票が交付されるという仕組みです。

このルールは、1985年(昭和60年)の狂犬病予防法施行規則の改正で設けられ、実質的には1986年3月から約41年間続いてきました。

・・・と知ったかぶりをしていますが、獣医師になって30年以上経つ私も、実は今回初めて知りました。

執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

なぜ3月2日だった?

従来、狂犬病予防注射は法律上、原則として41日から630日までに受けさせることになっていました。

ただし、3月2日以降にすでに予防注射を受けた犬については、4月から6月にもう一度接種する必要はありません。そのため、3月2日から3月31日までに接種した場合には、翌年度の注射済票を交付する仕組みになっていました。

なぜ「3月2日」という中途半端な日なのか、今回調べた範囲では明確な理由までは分かりませんでした。

いずれにしても、今回、狂犬病予防注射そのものが通年接種へと見直されることになり、この「3月2日ルール」も役目を終えることになります。

2027年3月2日からは4月1日が境目に

今回の改正により、32日から331日に接種すると翌年度の注射済票が交付される制度は廃止されます。

例えば2027年3月20日に接種した場合、交付されるのは令和9年度ではなく、令和8年度の注射済票です。

令和9年度の注射済票になるのは、2027年4月1日以降に接種した場合です。

前橋市も、令和8年度の注射済票(赤色)をすでに持っている犬については、202741日以降に次年度の予防注射を接種するよう案内しています。

つまり、今年(2026年)の3月に注射を受けた方は1年を超えますが、2027年4月以降の接種を検討ください。

狂犬病予防注射は「通年接種」へ

もう一つの大きな変更が、通年接種です。

これまで法律上は4月1日から6月30日が接種期間でしたが、2027年3月2日以降はこの期間の限定がなくなり、年間を通して狂犬病予防注射を受けられるようになります。

ただし、狂犬病予防注射そのものが任意になるわけではありません。

犬には毎年1回、狂犬病予防注射を受けさせる義務があることは変わりません。
→ 犬の狂犬病予防注射と混合ワクチンは、同じ日?何週間空ける?

接種できる時期が自由になるため、「今年はいつ打ったっけ?」とならないよう、毎年おおむね同じ時期に接種するのが分かりやすいと思います。

約41年間続いた「3月2日」という少し不思議な区切りは、2027年で終了します。

今後、注射済票の年度については、基本的に41日から翌年331日までが一つの年度と考えれば分かりやすくなります。

▼ 狂犬病予防注射について基本から読む
→ 狂犬病ワクチン
▼ 混合ワクチンとの接種時期について
→ 犬の狂犬病予防注射と混合ワクチンは、同じ日?何週間空ける?
▼ 犬・猫の予防について
→ 予防まとめ

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