執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
ドライフードの水分を10%、ウェットフードを80%とすると、
- ドライフード100g → 水分 約10mL
- ウェットフード100g → 水分 約80mL
答え:70mL
同じ100gでも、ウェットフードにはドライフードより約70mL多く水分が含まれています。
猫はもともと、水の皿からたくさん水を飲む動物ではありません。特にウェットフードを食べている猫では、食事そのものから多くの水分をとれるため、飲水量が少なく見えることがあります。
猫の1日に必要な水分量は、目安として約50mL/kg/日です。
→ 猫の慢性腎臓病
たとえば4kgの猫なら、1日に必要な水分量は約200mL。
水分80%のウェットフードを1日200g食べると、食事から約160mLの水分をとることができます。必要量を200mLとすると、残りは約40mLです。
さらに体内では代謝によって生じる水分もあるため、ウェットフード中心の猫があまり水を飲まなくても、それだけで水分不足とは限りません。
脱水や腎臓病で自宅補液が必要になる場合については、猫の自宅皮下点滴で説明しています。
一方、ドライフードは水分が少なく、水分10%のフードを50g食べても、食事からとれる水分はわずか約5mLです。そのため、ドライフード中心の猫ではしっかり水分を補う必要があるからです。
水分摂取を増やすことは、猫の下部尿路疾患の管理でも重要です。
→ 猫の特発性膀胱炎(FIC)|ストレスとの関係・治療と再発予防
▼ 関連記事
→ 猫の慢性腎臓病
→ 猫の特発性膀胱炎(FIC)|ストレスとの関係・治療と再発予防
