尿道閉塞を繰り返す雄猫ではPUという手術もある

雄猫では尿道が細いため、小さな尿石や尿道栓子でも尿道閉塞を起こすことがあります。
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まずは尿道カテーテルを入れて閉塞を解除し、必要に応じて膀胱内の尿石を取り除きます。

しかし、何度も尿道閉塞を繰り返す猫や、尿道が狭くなってカテーテルを通すことが難しい猫では、会陰尿道瘻形成術(PUperineal urethrostomyを検討することがあります。

PUは、陰茎側の細い尿道を切除し、より太い骨盤部尿道を皮膚に開口させる手術です。尿の出口を広くすることで、その後の尿道閉塞を起こしにくくします。

執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

PUをしても膀胱炎や尿石が治るわけではない

PUは尿の通り道を広くする手術であって、尿石ができる体質や特発性膀胱炎(FIC)そのものを治す手術ではありません。

そのため、PUをしたあとも血尿や頻尿などの下部尿路症状が起こることがありますし、新たな尿石ができる可能性もあります。

特にFICが背景にある猫では、手術後も水分摂取や食事、トイレ環境、ストレスへの配慮などを続ける必要があります。

「尿道閉塞を起こしにくくすること」と「膀胱の病気を治療すること」は、分けて考える必要があります。
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PU後は尿路感染症に注意

PUには大きなメリットがありますが、長期的には細菌性尿路感染症が増えることが知られています。

尿道の出口が太く短くなるため、細菌が膀胱へ上行しやすくなることなどが関係すると考えられています。

ただし、PUをした猫すべてが感染を起こすわけではありません。長期的な生活の質は良好な猫が多く、再発性の尿道閉塞に対して有効な手術です。

手術後に頻尿や血尿がみられた場合も、「またFICだろう」と決めつけず、必要に応じて尿検査や尿培養を行い、細菌感染の有無を確認します。

膀胱切開とPUは目的が違う

同じ尿路の手術でも、膀胱切開とPUでは目的が違います。

膀胱切開は、膀胱にある尿石を取り除く手術です。

一方、PUは、尿道を広くして尿道閉塞を起こしにくくする手術です。

膀胱切開をして尿石を取り除けば、それだけで今後の尿石形成を防げるわけではありません。また、PUをしても新しい尿石やFICを予防できるわけではありません。

そのため、手術後には摘出した尿石を分析し、その種類に応じた食事や水分摂取などの再発予防を行います。FICが関係している場合には、環境改善も続けます。
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「石を取る」と「詰まらなくする」は別の治療

猫の下部尿路疾患では、治療の目的を分けて考えると分かりやすくなります。

尿石そのものをなくすのであれば、療法食による溶解や、カテーテルなどを利用した除去、膀胱切開による摘出があります。

一方、尿道閉塞を繰り返す雄猫では、PUによって尿の出口を広くすることがあります。

尿石を取る治療と、尿道を詰まりにくくする治療は同じではありません。

どの治療を選んでも、その後に尿石やFICの原因までなくなるわけではないため、再発予防を続けることが大切です。

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