犬・猫の腫瘍診断と抗がん剤治療の費用の目安

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

腫瘍の診断や抗がん剤治療では、費用は一律ではありません。しこりの種類、検査の範囲、体重、治療方針によって変わります。目安として、初期検査は数千円~数万円、CTなどの高度検査は10万円前後、抗がん剤治療は1回あたり2万~5万円程度になることがあります。副作用なく10回続けることができたとすると、30~50万円くらいが予測されます。

料金は動物病院で異なります。以下の記事をお読みください。
動物病院の料金は同じ治療でもなぜ違う?

初期検査の費用

最初に行うことが多いのは、診察、血液検査、レントゲン検査、超音波検査、細胞診です。目安として、血液検査は5,000~8,000円程度、レントゲン検査は8,000円前後から、超音波検査は3,500~10,000円程度、細胞診は院内で3,000~5,000円程度、外部検査に出す場合は1万円前後になることがあります。

病理検査・CT検査の費用

細胞診だけでは判断できない場合、組織検査や病理検査が必要になります。病理検査そのものは2万円前後からですが、実際には組織を採るための処置や麻酔、手術費用が加わります。

CT検査は、腫瘍の広がりや転移、手術可能性を確認するためにCTのある施設で行います。特に鼻腔腫瘍、口腔腫瘍、骨の腫瘍、体の奥にある腫瘍では重要です。CTは全身麻酔が必要になることが多く、麻酔、血液検査などを含めると10万円を超えることもあるようです。

抗がん剤治療の費用

抗がん剤治療の費用は、薬剤費だけでは決まりません。診察、血液検査、薬剤費、点滴管理、吐き気止めや下痢止めなどの支持療法を含みます。

1回あたりの目安は2万~5万円程度になるんじゃないでしょうか。薬の種類や体重によって差があり、大型犬では薬剤量が増えるため高くなります。リンパ腫のように週1回から始める治療では、頻繁に通院が必要ですので、月に10万~20万円程度かかることもあります。

総額の考え方

抗がん剤治療は1回で終わる治療ではありません。数週間から数か月続くことが多いため、総額としては数十万円単位になることがあります。治療内容によっては、検査から治療まで含めて50万円以上になることもあります。

費用も治療方針の一部

高額になりがちな積極的な治療を選ぶ場合もあれば、費用も考慮し、ステロイド、鎮痛剤、緩和ケアを中心にする場合もあります。

無理なく続けられる治療を選ぶため、費用は遠慮せず相談してください。腫瘍の種類、病気のステージ、動物の全身状態、飼い主様の都合(通院回数や頻度、費用など)を加味して治療を考えます。体調、ご家族の希望などを踏まえ、できる範囲で最も納得できる選択をしましょう。

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