犬の熱中症は、体にたまった熱を十分に逃がせなくなることで起こる救急疾患です。放置すると短時間で重症化することがあるため、「様子を見る」のではなく、すぐに水で冷やし動物病院へ連絡してください。
熱中症を疑う症状
暑い場所にいたあとに、
- 激しいパンティング(ハァハァする)
- よだれが多い
- 舌や歯ぐきが赤い
- 落ち着きがなく歩き回る
- 涼しい場所へ移動しても呼吸が治まらない
といった症状がみられたら、熱中症を疑います。
さらに、
- ふらつく
- ぐったりする
- 立てない
- 嘔吐や下痢
- 呼びかけへの反応が鈍い
場合は重症化している可能性があります。けいれんや意識消失がある場合は、一刻も早い治療が必要です。
熱中症が疑われたときの応急処置
まず運動を中止し、直射日光や熱いアスファルトから離れて、エアコンの効いた室内、お風呂、日陰へ移動します。
次に、水道水など犬の体温より低い水を、胸、お腹、背中、首、内股など体全体にかけます。被毛だけでなく皮膚までしっかり濡らすことが重要です。
一度水をかけるだけでは、体についた水はすぐに温まってしまいます。ホースやシャワー、ペットボトルなどを使い、動物病院へ向けて出発するまでは、新しい水を繰り返しかけ続けてください。
エアコンや扇風機などで風を当てると、水分の蒸発が促されて冷却効率が高まります。
冷却を始めたら、同時に動物病院へ連絡し、熱中症が疑われることを伝えて受診の準備を進めます。
動物病院へ向かうとき
車内はあらかじめ十分に冷やしておきます。
移動中も体を濡らした状態を保ち、搬送します。
ただし、冷却だけを続けて受診が遅れることは避けてください。水をかけながら準備を進め、準備ができ次第すぐに動物病院へ向かいます。
避けたい応急処置
濡れたタオルで全身を包み続けると、水分が蒸発しにくくなり、十分に熱を逃がせないことがあります。体を覆うよりも、直接水をかけ続ける方が効果的です。
保冷剤を首や脇に当てる方法は補助にはなりますが、それだけでは十分な冷却になりません。まずは体全体に水をかけることを優先してください。
また、意識が低下している犬や、自力で頭を上げられない犬には無理に水を飲ませてはいけません。誤嚥して窒息する危険があります。
症状が落ち着いても受診しましょう
水をかけて呼吸が落ち着き、元気そうに見えても安心はできません。熱中症では、時間がたってから内臓や血液に異常が現れることがあります。
熱中症が疑われた場合は、水をかけ続けながら受診の準備を行い、準備ができたら速やかに動物病院を受診してください。
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