執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
サマーカットは本当に涼しいのでしょうか。単純なモデルで計算してみます。
犬の毛を断熱材と考え、毛の厚さが2.0cmから0.5cmになったとします。
熱の伝わりやすさが毛の厚さに反比例すると仮定すると、熱は何倍伝わりやすくなるでしょう?
20mm ÷ 5mm = 4
答え:4倍
つまり、毛を4分の1の長さにすると、理論上は熱が約4倍伝わりやすくなります。
4倍涼しくなるわけではない
熱は温度が高いほうから低いほうへ流れます。
エアコンの効いた室内では、毛を短くすると体の熱を逃がしやすくなります。
一方、真夏の直射日光では毛の表面が体温より高くなり、外からの熱も伝わりやすくなります。
ダブルコートは特に注意
柴犬やポメラニアン、ゴールデン・レトリーバーなどのダブルコートでは、被毛は断熱材として働いています。
極端なサマーカットは、
* 日焼け
* バリカン後脱毛
* 外からの熱を受けやすくなる
などのリスクがあります。
まとめ
サマーカットは、単純に犬を涼しくするのではなく、熱を伝えやすくすると考えるのが適切です。
そのため、
* エアコンの効いた室内では放熱を助ける
* 真夏の直射日光では熱を受けやすくなる
→ 犬の夏の留守番、エアコンは何度?つけっぱなしの室温・湿度管理
→ 気温20℃なら、犬は直射日光を浴びても耐えられる?
という両面があります。
暑さ対策で最も重要なのは、サマーカットよりも直射日光を避け、エアコンで室温を保ち、暑い時間帯の散歩を避けることです。
→ 犬は何度から熱中症になる?散歩をやめる気温の目安
※実際の犬の被毛は均一な断熱材ではないため、熱が正確に4倍伝わるわけではなく、あくまで熱伝導だけを単純化した計算です。
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