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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
「食べるのが遅くなった」「飲み込みづらそう」「片側だけで噛んでいる」といった変化は、口や喉の腫瘍で見られることがあります。痛みや違和感に起因することがあり、早めの検査と治療が必要になります。
食べづらい
口や喉の腫瘍では、完全に食べられなくなる前に、「食べづらそう」という変化が出ることがあります。食べる速度が遅い、途中でやめる、フードを落とす、片側だけで噛む、硬いものを嫌がる、といった変化です。「年をとったからかな」「歯が悪いのかな」と見えることもあります。
口の中の腫瘍
犬や猫では、歯ぐき、舌、上あご、下あごなどに腫瘍ができます。痛み、出血、口臭、よだれ、食べ方の変化がきっかけになることがあります。特に犬では口腔メラノーマ、猫では扁平上皮癌などが知られています。口の奥は見えにくく、進行するまで気づかれないこともあります。
飲み込みづらい
飲み込みづらさは、口だけでなく、喉や食道の異常でも起こります。何度も飲み込む、水でむせる、食後すぐに戻すといった場合には、喉の奥や食道の問題も考えます。「吐いている」と思っていても、実際には飲み込めずに戻っていることもあります。痛くて飲み込めない場合には、「よだれ」を垂らして下顎や口の周りに「よだれ」がついていることが多い。
検査と治療
口の中は、実際に見て触って確認することが重要です。ただし、痛みがある場合や奥の病変では、鎮静や麻酔が必要になることがあります。必要に応じて細胞診、CT、病理検査を行い、腫瘍の種類と広がりを確認します。
治療は原因によって変わります。手術で切除できる場合もあれば、放射線治療や抗がん剤を組み合わせることもあります。進行していて根治が難しい場合でも、痛みを減らす、出血やにおいを抑える、食べやすくする、といった緩和ケアは可能です。
まとめ
食べづらい、飲み込みづらいという変化は、口や喉の腫瘍のサインであることがあります。完全に食べられなくなる前に、「食べ方が変わった」という段階で気づくことが重要です。原因を確認することで、治療だけでなく、食べやすく過ごすための選択肢も見えてきます。
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