水をたくさん飲む 犬と猫の「飲水量増加」に隠れる病気

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

犬や猫が急に水をたくさん飲むようになった場合、単なる暑さや加齢のほかに、病気が隠れていることがあります。特に、「前より明らかに飲む」「尿が増えた」という変化は重要です。

「飲む量が増えた」は大切なサイン

犬や猫では、飲水量の増加が病気の最初のサインになることがあります。

よく見られるのは、
・水を飲みに行く回数が増える
・水皿がすぐ空になる
・尿の量が増える
・トイレ回数が増える
・夜中に尿をする

といった変化です。暑い日や運動後には水を多く飲むことがありますが、そんなに暑くもないのに何日も続く場合には病気の可能性があります。

よくある原因

代表的なのは、腎臓病、糖尿病、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、子宮蓄膿症、何らかの病気による高カルシウム血症などです。その高カルシウム血症を起こす腫瘍として、肛門嚢腺癌、リンパ腫などが考えられます。

「元気だから大丈夫」ではない

初期には、食欲や元気が保たれていることも少なくありません。そのため、「よく飲むけど元気だから様子を見ていた」というケースも多くあります。ただ、飲水量増加は、体が異常を補おうとしているサインでもあります。特に高齢の犬猫では、早めに血液検査や尿検査を行うことで、病気が見つかることがあります。

どのくらい飲むと多い?

一般的には、1日に体重1kgあたり100mLを超えると「多飲」を疑います。ただし、実際には数字だけでなく、「以前と比べてどう変わったか」が重要です。例えば、5kgの犬で1日500mLを超える場合は目安になりますが、「急に増えた」という変化自体が大切です。

どう調べる?

まずは飲水量と尿量を確認し、血液検査や尿検査を行います。必要に応じて超音波検査、レントゲン検査、ホルモン検査などを追加します。血液検査の結果によって追加する検査は変わります。

まとめ

犬や猫の飲水量増加は、体からの重要なサインです。暑さや加齢だけではなく、腎臓病、糖尿病、ホルモン疾患、腫瘍などが隠れていることがあります。

「よく飲むな」で終わらせず、「前と違う」が続く場合には、一度評価することが重要です。

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