手術のあと、「抜糸はいつですか?」と聞かれることがあります。
犬や猫では、一般的に抜糸は7~14日後くらいになることが多いです。ただし、「何日で必ず抜糸」と決まっているわけではありません。手術した場所、傷の大きさ、皮ふの張り具合、その子の年齢や体調によって変わります。
小さなしこりの手術や、皮ふに余裕がある場所では、比較的早めに抜糸できることがあります。一方で、お腹の手術、よく動く場所、皮ふが強く引っ張られる場所、高齢の犬や猫では、少し長めに様子を見ることがあります。
抜糸を早めたい場面もあります。たとえば、糸が目に入りそうな場所、糸がこすれて気にしてしまう場所、糸そのものが刺激になっている場所があります。
逆に、本人があまり気にしておらず、糸への反応も少なければ、少し抜糸を遅らせることもあります。大切なのは「何日たったか」だけではなく、「傷がどれくらい治っているか」です。
また、全部の糸を一度に抜かず、まず一部だけ抜く「半抜糸」をすることもあります。傷の治りが少し心配なときや、皮ふに張りがあるときに、傷が開かないか確認しながら段階的に抜糸する方法です。
糖尿病がある、ステロイドを使っている、栄養状態が悪い、大きな腫瘍を切除した、という場合には、傷の治りが遅れることもあります。
皮ふの下で溶ける糸を使い、抜糸をしない縫合もあります。ただし、抜糸がないからといって、すぐに普段通りでよいわけではありません。
犬や猫は、傷を舐めたり、急に走ったり、掻いたりすることがあります。特に抜糸前は、見た目よりも傷のくっつきが弱い可能性があります。
傷が赤い、腫れている、出血している、糸が開いている、強く舐めている。そのような変化があれば、予定日を待たずに診察が必要になることもあります。
「抜糸までが手術」と考えるくらい、術後の時間も大切な治療の一部です。