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業者を介した事業継承という選択肢は、最終的には見送りました。ただ、「すでにある」というのは魅力。
土地。建物。看板。
ゼロから始めるより、誰かが長く続けてきた場所を引き継ぐ方が、社会的にもエコかな。
そこで候補として考えたのが、自力で物件探し。
まずは、閉院した動物病院を探して情報集め。何か手がかりはないものかと、前を通る。自転車が置いてある。人が住んでおられるのかもしれない。夜にもう一度通る。電気はついていない。
翌日、意を決して伺いました。入り口に立つ。人の気配はない。インターホンの反応もない。電話もつながらない。どうやら引っ越されているようでした。
隣は事務所で、ご挨拶に伺いました。インターホンを押すと、事務所の方が出てこられました。この土地で長くお仕事をされているようで、お隣の動物病院の連絡先をご存知でした。しかも、自宅へ電話をして仲を取り持ってくださったのです。幸先のよいスタートだ、と思いました。ただ、お話を伺うと、ご家族のお考えもあり、売却の予定はないとのこと。残念。
次は、奥様が学生時代に実習をしていた動物病院。飼い犬のワクチン接種を兼ねて、中へ入ります。
古いドア。広い待合室。クリーム色の合板の扉。カウンター。仕切り。
親戚のおじさんの動物病院で見た光景を思い出しました。当時は、こういう作りが主流だったのでしょう。
診察が終わり、緊張した奥様が戻ってきます。院長先生は、奥の事務机で何かを書いておられました。その後、奥様がもう一度診察室へ。訪問の意図をお伝えするためです。
しばらくして、奥のソファのある部屋へ通されました。院長先生は、大学の研究室の先輩でした。おー、縁がある。そう思ったのですが、動物病院はお孫さんに継がせたいとのことでした。
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