全身麻酔では、呼吸、心臓、血圧、酸素、体温などを麻酔モニターで継続的に確認しながら、「安全に眠れているか」「安全に覚められるか」を管理しています。
なぜモニターが必要なのか
全身麻酔では、麻酔薬により意識や痛みのない状態を作ります。その麻酔薬の影響で循環器抑制、呼吸器抑制を引き起こします。そのため、呼吸や血圧、体温などは普段より不安定になります。
これらの項目は見た目での変化はキャッチしにくいので機械を使います。
心電図(ECG)
心電図では、心臓が規則正しく動いているかを確認します。脈が速すぎる、不整脈が出る、心拍が弱くなるといった変化は、麻酔の深さ、痛み、血圧低下、持病などと関係することがあります。特に高齢の犬猫や、心臓病がある場合には重要なモニターです。
酸素濃度(SpO2)
指や舌などにセンサーをつけ、血液の中にどれくらい酸素があるかを見ています。
麻酔中は呼吸が浅くなったり、気道が狭くなったりすることがあります。酸素濃度が下がると、体に十分な酸素が届かなくなります。特に短頭種では、呼吸トラブルを起こしやすいため重要です。
呼吸の状態(カプノグラム)
麻酔中は、呼吸しているかだけでなく、「ちゃんと空気を出し入れできているか」も確認します。そのために、吐いた息の二酸化炭素(CO2)を測定します。これをカプノグラムと呼びます。麻酔が深すぎる、呼吸が弱い、気管チューブに問題がある、といった変化を早く見つけることができます。
血圧
麻酔中は血圧が下がりやすくなります。血圧が低すぎる状態が続くと、腎臓や脳などに十分な血液が届かなくなる可能性があります。そのため、必要に応じて点滴量や麻酔濃度を調整します。特に高齢動物や腎臓病では重要な管理項目です。
体温
犬や猫は、麻酔中に体温が下がりやすくなります。特に小型犬、猫、高齢動物では低体温になりやすく、麻酔覚醒が遅れる原因にもなります。そのため、保温装置を使いながら体温を確認します。
モニターし麻酔を調整する
モニターは異常を教えてくれる道具であり、それを見ながら麻酔を調整します。必要に応じて他の薬を追加します。
まとめ
麻酔モニターでは、心電図、酸素濃度、呼吸、血圧、体温などを確認しています。これにより麻酔を安全に管理します。
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