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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)
エンゼルケアとは、亡くなった犬や猫の体をきれいに整え、家族が静かにお別れできるようにするためのケアです。特別なことを完璧にする必要はありません。
涼しい場所に安置
まずは、涼しい部屋、落ち着く場所に寝かせます。お気に入りの毛布や、いつも使っていたタオルを敷くとよいと思います。
亡くなった直後は、まだ眠っているように見えることがあります。急いで動かす必要はありません。ご家族で声をかけたり、なでたりしながら、少し落ち着く時間を作ってください。
体を整える
口元やおしりまわりが汚れているときは、湿らせたタオルで、やさしく拭きます。毛並みを整えるだけでも、表情が少し穏やかに見えることがあります。
時間が経つと体が硬くなってきます。手足を自然に曲げ、横向きで楽そうな姿勢にしておくとよいでしょう。ただし、無理に姿勢を変える必要はありません。きれいにするために、つらい気持ちになる必要もありません。
冷やす
体は少しずつ変化していきます。特に暑い季節は、保冷剤をタオルで包み、お腹まわりを中心に冷やします。首まわりやわきの下に添えることもあります。
保冷剤を直接当てると、結露で体が濡れてしまうことがあります。タオルやペットシーツで包んでください。火葬まで時間がある場合は、部屋を涼しくして、保冷剤を交換しながら見守ります。
好きだったものをそばに置く
好きだったおもちゃ、よく使っていた毛布。そうしたものをそばに置くと、いつもの姿に近くなります。ただ、火葬の方法によっては一緒に入れられないものもあります。火葬をお願いするところに確認してください。
動物病院では、喉の奥や肛門にガーゼを入れて排泄物が出ないようにしていました。目が乾かないように瞼を閉じて一時的にテープで固定することもあるようです。
亡くなった後の連絡はどこにする?
すぐに全てを済ませる必要はありません。まずはご家族でお別れの時間を過ごしてください。
その後、かかりつけの動物病院へ連絡します。治療中だった場合は、経過を把握している病院へ知らせておくとよいでしょう。必要に応じて、火葬や葬儀について相談できることもあります。
犬の場合は、市区町村への死亡届が必要です。狂犬病予防法に基づく登録を抹消するためで、多くの自治体では電話や窓口、郵送、インターネットで手続きできます。
猫の場合は、行政への届け出は通常ありません。
火葬を希望する場合は、ペット火葬や霊園へ連絡します。個別火葬、合同火葬、返骨の有無など、施設によって方法が異なります。ご確認ください。
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