冬ほど体温維持のための熱産生が不要なこと、暑さで運動量が減ることから、犬や猫では、暑い時期に食事量が少し減ることがあります。
犬や猫は夏に食べる量が減ることがある
暑い時期には、犬や猫の食事量が少し減ることがあります。冬ほど体温を維持するための熱を作る必要がなくなることや、散歩や遊びなどの活動量が減ることが関係すると考えられます。
食事を消化、吸収、代謝するときにも体内では熱が作られます。そのため、強い暑さの中では、食欲や採食行動が抑えられる可能性があります。ただし、通常の食事を食べたことだけで熱中症になるわけではありません。
猫では夏に約15%少なくなった研究がある
成猫38匹を4年間調査した研究では、6~8月の食事量は、秋から冬と比較して平均約15%少なくなりました。一方、体重には明確な季節変動が認められませんでした。
ただし、この研究は南フランスの施設で自由採食をしていた猫を対象にしています。冷房の効いた一般家庭の猫を含め、すべての猫が夏に15%食べなくなるという意味ではありません。
犬には一律の低下率はない
犬でも、気温が低い冬には体温維持のために必要なエネルギーが増えます。ビーグルを調べた研究では、平均気温28℃の夏より、8℃の冬の方が体重維持に必要なエネルギーが多くなりました。
しかし、家庭犬の食事量が夏に必ず10%や15%減るという明確な基準はありません。冷房の使用、散歩量、年齢、犬種、被毛、体格などによって大きく異なります。
規定量を無理に食べさせる必要はない
少し食事量が減っても、元気があり、体重や体格が維持されていれば、すぐに異常とは限りません。涼しい環境を整え、早朝や夜など気温の低い時間に食事を出す、1回量を減らして回数を増やす、ウェットフードを利用するなどの方法があります。
果物やスープだけで食事を置き換えると、必要な栄養素が不足する可能性があります。主食には、犬猫用の総合栄養食を使用することが基本です。
食欲低下以外の変化にも注意する
食事量の減少だけでなく、全く食べない、水も飲まない、嘔吐や下痢がある、安静時にも激しく呼吸する、元気がない、体重が減るといった変化がある場合は、単なる夏の変化とは限りません。
特に子犬、子猫、高齢動物、持病のある犬猫では、食べない状態を長く様子見せず、早めに動物病院へ相談してください。
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