犬・猫のしこり検査まとめ|細胞診・生検・画像検査の違いと選び方

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

1. 検査総論:診断へのステップ
2. まず行う検査:細胞診(FNA)
3. 確定診断:病理検査(組織検査)
4. 体の中の広がりを調べる:画像検査
5. 検査でわかることと、その意味

検査総論:診断へのステップ

しこりの正体を見極めるためには、いくつかの検査を段階的に行っていきます。
触診だけで良性・悪性を確実に判断することはできないため、客観的な検査が重要になります。
一般的には、「細胞を調べる検査」と「体の中の広がりを調べる検査」を組み合わせて診断を進めていきます。

■ まず行う検査:細胞診(FNA)

最初のステップとして行われることが多いのが、細胞診(FNA:細い針で細胞を採取する検査)です。
しこりに針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察することで、その場である程度の判断が可能です。
動物への負担が少なく、麻酔も不要なことが多いため、非常に有用な検査です。

細胞診の限界

細胞診は便利な検査ですが、すべてを判断できるわけではありません。
腫瘍の種類によっては、細胞の形だけでは良性か悪性かの判断が難しい場合があります。また、採取された細胞の量や質によっても結果が左右されることがあります。
そのため、「はっきりしない結果」が出ることも珍しくありません。

■ 確定診断:病理検査(組織検査

より正確な診断が必要な場合には、組織を採取して行う病理検査が行われます。
これは手術や生検によって組織を採取し、専門の検査機関で詳しく調べる方法です。
腫瘍の種類や悪性度(どれくらい悪いものか)まで評価できるため、治療方針を決めるうえで非常に重要です。
結果が出るまでには、通常数日から1週間程度かかります。

このときには、痛みを伴うときには、全身麻酔を行います。

■ 体の中の広がりを調べる:画像検査

腫瘍は、しこりとして見えている部分だけでなく、体の中に広がっている可能性があります。
そのため、「どこまで広がっているか」を調べることも重要です。
主に以下のような画像検査が行われます。
・レントゲン検査:肺への転移の確認など
・超音波検査(エコー):お腹の中の臓器の評価
・CT検査:より詳しい位置関係や広がりの評価
これらの検査を組み合わせることで、腫瘍のステージ(進行度)を把握することができます。

■ 検査でわかることと、その意味

検査によって腫瘍の種類や広がりがわかると、「何をすべきか」が見えてきます。
手術で取るべきか、内科治療が必要か、あるいは経過観察が可能かなど、治療の選択肢は診断によって大きく変わります。
つまり、検査は「怖いことを調べるため」ではなく、「適切な治療を選ぶため」に行うものです。

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