犬・猫の腫瘍の緩和ケアと看取り|苦痛を減らし穏やかに過ごすために

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執筆:圓尾 拓也(腫瘍科認定医・獣医学博士)

1. 緩和治療という選択
2. 高齢の動物と治療の考え方
3. 高齢期に気をつけたいこと
4. 緩和ケアでできること
5. Mohsペースト(モーズペースト)
6. 「手術しない」という決断
7. セカンドオピニオン
8. 看取りと安楽死について

治療をしない選択でも、できることはたくさんあります。
腫瘍の治療には、手術や抗がん剤などの「積極的な治療」だけでなく、**痛みや苦しさを和らげ、穏やかな時間を守る治療(緩和ケア)**という選択肢があります。
どの選択が正しいかは一つではありません。
大切なのは、その子とご家族にとって納得できる道を選ぶことです。

■ 緩和治療という選択

「戦わない」ことも、大切な決断です。
積極的な治療が難しい場合や、ご家族がそれを望まない場合でも、できることはたくさんあります。
緩和治療は「何もしない」のではなく、苦痛を減らし、生活の質を守るための積極的な医療です。

■ 高齢の動物と治療の考え方

たとえば、15歳の愛犬に腫瘍が見つかったとき、「手術をすべきかどうか」で悩まれる方は多くいらっしゃいます。
年齢だけで判断することはできませんが、体力や持病、術後の生活を含めて、慎重に考える必要があります。
「長く生きること」だけでなく、「どのように過ごすか」を大切にした選択もあります。

高齢期に気をつけたいこと

高齢になると、体力や回復力が低下するため、治療による負担も大きくなります。
無理のない範囲で、
・痛みのコントロール
・食事や水分のサポート
・安心できる環境づくり
といった日常のケアが、生活の質を大きく左右します。

緩和ケアでできること

緩和ケアでは、痛みや不快感を和らげることを最優先に考えます。
「もう治療はできない」ではなく、「これからの時間をどう守るか」に焦点を当てます。

Mohsペースト(モーズペースト)

自壊してしまった腫瘍に対して、出血やにおいを抑えるために使用されることがあります。
症状を和らげるための対症療法の一つです。

「手術しない」という決断

手術を行わないという選択は、決してあきらめではありません。
その選択をするためには、「どのような経過をたどるのか」「何が起こりうるのか」を知ることが大切です。
正しい情報をもとに決断することで、後悔の少ない時間につながります。

■ セカンドオピニオンと終末期の選択

セカンドオピニオン

治療方針に迷ったとき、別の獣医師の意見を聞くことは自然なことです。
より納得した選択をするための一歩として、遠慮せずに活用していただいて大丈夫です。

看取り安楽死について

最期の時間をどのように迎えるかは、とても大きなテーマです。
状態の変化が急に訪れ、短い時間で決断を迫られることもあります。
安楽死を含めた選択について、あらかじめ考え方を共有しておくことで、いざというときに落ち着いて判断することができます。
どの選択にも正解・不正解はありません。
大切なのは、その子にとって苦しみの少ない形を考えることです。

 

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